スパイスカレーの王道は、玉ねぎを飴色まで炒め、その後トマトを1/3以下までグツグツ煮込みます。
炒めるスパイス、あとから加えるスパイス、適宜投入しまた煮込む。
そして、このキーマカレーの特徴は、野菜を総材料の50%と大量に使用します。
スパイス配合は多めですが、辛くありません。
蜂蜜と野菜の甘みはとても優しく、さらには、幾重にも重ねたスパイスの奥行は複雑で、効能を体がじわじわと感じるとても健康的なキーマカレーです。
突破すべきキーマカレーの課題
野菜の大量使用まで、なかなか突破できない課題を抱えていました。
スパイスカレーをご存じならサラサラカレーにも慣れっこですが、ここは改札に近い駅中、スパイスカレーとあっても、小麦粉と油脂を使ったとろみある、一般的カレーをイメージされる方も少なくありません。

スパイスカレーでありながら、駅を利用する方にも広く近づくことは大きな課題でした。
小学生からおばあさんまで対象の、国民食という課題です。
『スパイスカレーは小麦粉と油脂を使うカレーとはまるで違う』という先入観で、スパイスの深みを求めた試行錯誤が何年も続きます。

キーマカレー発想の根本的間違い
ずいぶん昔、よく繰り返していました菓子職人の独り言を、ある日フと思い出します。
『おいしいものしか入っていないので、おいしくないはずがない』

ん?
キーマカレーは工夫の方向を間違えてないか?
幾多のキーマカレー試作の末
何度目の試作でしょうか。
さっそく取り掛かります。
主にナスを大幅増量し、圧力釜で8分がた原型がなくなるまで煮込みます。
するとどうでしょう、蜂蜜も使っていますが、それとは違うとてもやさしい野菜の甘みが加わり、見た目にはとろみモドキも感じます。
とろみと言っても野菜由来なので口当たりサラサラです。
サラサラでやさしい口当たりですが、食べ応えも加わった新しいキーマカレーとなりました。
おまけに食物繊維たっぷり!

大量野菜一番の功績は、スパイスの特徴が感じやすくなったことです。
試すまで野菜を大量に使うとスパイスの特徴が薄まるのではないか・・・と思っていましたが、逆に野菜はそれぞれスパイスの特徴が活きやすく整える役割も担ってくれたのです。
例えば、香りのスパイス『カルダモン』『クローブ』など割合を無視して多めに追加しても、スパイスの個性がそれぞれ素直に増すという具合です。
これが無水調理のパワーか?・・・と関心しました。
ヘルシーテーマのキーマベース
これは 当店(addCoffee)にとって、とても強力な発見でした。
ヘルシーカレーがテーマの addCoffee にとって、甘みととろみモドキの元が野菜なので増量に遠慮はいりません。

さらには、スパイスの持つ個性を『それぞれ』生かしてくれるわけですから、香りが良く体に良いスパイス増量も『バランスが崩れないか・・・』過度に神経質になる必要もありません。
子供からおばあさんまで。
スパイスカレーというポリシーを変えることなく、キーマカレーベースが中央駅のストライクゾーンを捉えたと感じています!

🍛 ヘルシーカレーのコンセプト
JR鹿児島中央駅は、改札を挟んで東と西に分かれ、西側のエリアを『AMU WE』と呼称します。
JRのコンセプトで、この『WE』は『Wellness』と『West』からきており、だから病院やスポーツジムなどが集合しているのです。
addCoffee キーマカレー

すでに野菜たっぷりのキーマカレーベースですが、さらに、かごしま産野菜をアレンジした『健康野菜キーマカレー』が一番人気です。
1日に必要な野菜の1/2以上が摂れます。