カフェラテは『ミルクコーヒー』じゃなかった!?
変更なし: 実は、『カフェラテ』という言葉を分解していくと、『ミルクが主役』という意外な真実が見えてきます。

『ラテ』はミルクが主語の飲み物

『カフェラテはコーヒーにミルクを加えたもの』──多くの人がそう思っているかもしれません。
しかし、ラテの語源をたどるとその認識は逆。
実は『ミルクにコーヒーを加えたもの』という意味なのです。
イタリア語の『Caffè latte(カッフェ・ラッテ)』は直訳すると『ミルク入りのコーヒー』ではなく、『コーヒー入りのミルク』。
英語にすると “milk with coffee”。
つまり、ミルクが主語でコーヒーが従。
日本語の『ミルクコーヒー』や『カフェオレ』とは語順が反対なんですね。

イタリアで『ラッテ』を頼むと出てくるのは…?

イタリアのカフェで『ラッテ』とだけ注文すると、出てくるのはコーヒーではなく『ただの牛乳』。
現地では『ラッテ=牛乳』が常識です。
つまり、『カフェラテ』という言葉は、『牛乳にちょっぴりコーヒーを加えたもの』というニュアンスを含んでいます。
日本では『ラテ=オシャレなコーヒードリンク』というイメージがあるかもしれませんが、本来の意味を知ると、その印象は少し変わって見えてくるかもしれません。

カフェラテ・カプチーノ・カフェオレ、どう違う?

似ているようで意外と違うこの3つ。
違いを整理してみましょう。

カフェラテ(Caffè latte)

エスプレッソにたっぷりの温めたミルク(スチームミルク)を加えたもの。
泡(フォームミルク)は少なく、ミルクの量が多いため、口当たりはなめらかでミルキー。
ラテアートに使われるのはこのタイプ。

カプチーノ(Cappuccino)

エスプレッソに少なめのスチームミルク+たっぷりの泡を乗せたもの。
全体の1/3ずつ(エスプレッソ・ミルク・泡)になるのが理想とされます。
軽やかな口当たりと泡の甘みが特徴で、コーヒーの苦味もしっかり感じられます。

カフェオレ(Café au lait)

フランス発祥で、ドリップコーヒーと温かいミルクを1:1で割ったもの。
泡はなく、エスプレッソも使いません。
家庭でも手軽に作れるスタイルで、日本でも喫茶店メニューに登場することがあります。

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HOMEコーヒーの世界コーヒー超入門言葉と名前のトリビア ≫ カフェラテは“ミルクコーヒー”じゃなかった!?
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『コーヒーミルク』と『ミルクコーヒー』は違うのですか?

AI

違います
ミルクコーヒー:コーヒーにミルクを加えた飲み物(乳成分が多め)
コーヒーミルク:コーヒーに入れるための液体ミルク(植物性油脂が主成分)

addCoffee

『コーヒー牛乳』を直訳すると『コーヒーミルク』ですが違うのですか?

AI

とても紛らわしいですが、『コーヒー牛乳』と『コーヒーミルク』はまったく別物です。

☕ コーヒー牛乳とは?
・飲料名・商品名として使われる言葉。
・牛乳にコーヒーやコーヒーエキス、砂糖などを加えた甘い飲み物。
・昔ながらの銭湯や瓶入り飲料でおなじみ。
つまり、「コーヒー牛乳」は“飲むもの”そのものを指します。

🥄 コーヒーミルクとは?
・コーヒーに入れるための白い液体ポーションのこと。
・主成分は植物性油脂+水+乳化剤+香料など。
・牛乳ではなく、“ミルク風調味料”に近い存在。
・「フレッシュ」「ポーションミルク」とも呼ばれます。
つまり、「コーヒーミルク」は“コーヒーに入れるもの”です。

まとめ:いつも飲んでいる『ラテ』は“牛乳メイン”の一杯

普段何気なく頼んでいる『カフェラテ』も、言葉のルーツを知ると見方が変わります。
『コーヒーを飲んでいるつもり』が、実は『ミルクの味わいを楽しむ飲み物』だったという逆転。
そして、『泡=ラテ』と思っていたらそれはカプチーノの特徴で、本来のラテは泡が少ない──これもまた言葉と実際のズレ。
言葉の意味を知ることで、ただの飲み物にも背景と文化が見えてきます。
次にカフェで『ラテください』と言うとき、少しだけミルクに敬意を払ってみたくなるかもしれません。

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