朝、冷蔵庫から取り出すコーヒー。
グラスに注ぐと、氷がカランと音を立てる。
これが今、世界中の若者を虜にしているコールドブリューです。
スターバックスも本気になった、異常な成長率
2024年、コールドブリュー市場は前年比22.1%成長。
コーヒー市場全体の成長率がわずか5.4%の中、この数字は異常です。
スターバックスで売れるドリンクの75%が冷たいコーヒー。
もはや『夏の飲み物』ではありません。
2020年に500店舗だったコールドブリュー提供店は、2024年には全米の半数以上の店舗で定番メニューに。
各店舗での製造効率化に巨額投資するほど、この市場に賭けています。
なぜこれほどまでに?
答えは簡単。
味が、今までに無かったからです。
2032年までにコールドブリュー市場規模は38億ドル(約5700億円)へ。
現在の6倍以上。
これは流行ではなく、新しいスタンダードの誕生です。
コールドブリューは新次元の発想
水出しコーヒーとコールドブリューを同類に思っている方は多いですね。
でも、発想も味もまったく違う別物です。
水出しコーヒーの思想は、17世紀、オランダ東インド会社がロブスタ種の強烈な苦味を抑えるために考えた抽出法。
日本では深煎り豆を使い、苦みを押さえまろやかさを追求。
つまり『苦味を消す』ためのネガティブな思想。
一方、1990年代アメリカのコールドブリューの革命は、スペシャルティコーヒー(サードウェーブ)とともに生まれた新しい発想。
スペシャルティコーヒーを、約8℃の冷水で18-24時間。
『豆の個性を最大限に引き出す』ためのポジティブ発想。
スペシャルティーコーヒーでしか出せない、フルーティーな香り、花のような風味、チョコレートのような甘み。
これらをクリアに抽出する、21世紀の技術がコールドブリューです。
体に良いコールドブリュー!科学が証明
健康のためにコールドブリューを飲むわけでないことは知っています。
ですが、コールドブリューは体に良いという事実を、ほんの一部記載しておきます。
胃への負担が軽い
お湯のドリップ抽出より酸が少なく、胃への負担が軽い。
酸逆流や敏感な胃を持つ人の代替品として医学的にも注目。
抗酸化物質が豊富
カフェオイルキニン酸(CQA)など強力な抗酸化物質を含有。
細胞の損傷を防ぎ、慢性疾患のリスクを軽減。
病気のリスク軽減
1日3-5杯で心臓病リスク15%減少。
アルツハイマー病リスク65%低下の可能性。
これらは複数の科学研究で示されています。
家で作る時、プロが教える重要ポイント
コーヒー豆はスペシャルティコーヒー専門店で購入
スペシャルティコーヒー100%、シングルオリジンは専門店でないと手に入りません。
セカンドウェーブ系の大手コーヒーチェーン店でスペシャルティコーヒーと表示があっても、ブレンドの可能性がありますのでよく確認してください。
スペシャルティコーヒーはサードウェーブです。
コールドブリューの本質は、豆の個性を引き出すことです。
スペシャルティコーヒーの浅~中煎りを使用することで、産地固有のフルーティーな酸味や花のような香りを楽しめます。
すべての深煎りがNGではありませんが、焼き尽くせば豆の個性が失われます。
豆の個性を失ってでも深煎りしないといけない理由がある・・・ということもあるので気を付けてください。
豆はショップで挽くのがベスト
プロの使うグラインダーは家庭用と性能の次元が違います。
コーヒーに悪さをするのは微粉。
プロ用のグラインダーは、刃の精密さ、高級な鋼材による切れ味で微粉が極めて少ないのが特徴です。
そして、粒度を数ミクロン単位でコントロールでき、均一な粗さ、かつ刃が大きく挽くスピードが速いので、摩擦熱によるコーヒー豆へのストレスが抑えられます。
重要なのは、豆の焙煎度と挽き具合です。
粗挽きが良いですよ。
粗挽きにすることで、ストライクゾーンが大きくなり過抽出の失敗が少なくなります。
プロが使うコーヒーグラインダー
ワールド・バリスタ・チャンピオンシップ(WBC)の公式グラインダー
『mahlkonig EK43』
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コールドブリューの作り方
- スペシャルティコーヒー豆60-90程度を粗挽きにする(1リットル分)
- 冷水1リットルと混ぜる
- 冷蔵庫で18-24時間浸漬
- ペーパーフィルターで濾過
1リットル分の豆量は、焙煎度合や豆の特性に大きく影響しますので、ショップスタッフに相談すると良いでしょう。
また、浅煎り豆の場合、深煎りより抽出に時間がかかるため、最低でも18時間は浸漬することをおすすめします。
addCoffee タンザニアAAの場合:48時間
addCoffee が選ぶコールドブリューの豆
コールドブリューは時間をかけた浸漬抽出。
テクニックは要りません。
ただし、たった一つだけ、絶対に妥協してはいけないことは豆選び。
タンザニアAA
タンザニアAAは、キリマンジャロ山麓の火山性土壌で育つ最高グレードの豆。
明るくジューシーな酸味とワインのような複雑さが特徴で、ブラックカラント、レモン、ダークチョコレートのニュアンスを持つ。
フルボディでありながらクリーンな後味。
標高1,400-2,000mの高地栽培により、豆の密度が高く、コールドブリューにすると柑橘系の爽やかさとベリーの甘みが際立つ、アフリカンコーヒーの傑作。
新着スペシャルティコーヒー
コールドブリューは未来のコーヒー
『コーヒーを再発明した』
ある評論家はコールドブリューをこう評しました。
苦味を楽しむ飲み物から、フルーツのような個性を楽しむ飲み物へ。
朝の目覚ましから、一日中楽しめるライフスタイルへ。
スペシャルティコーヒーの浅煎り豆。
8℃の冷水。
18-24時間の時間。
この組み合わせが生む、透明感のある味わい。
産地の風土、農園の哲学、焙煎士の技術。
すべてがグラスの中で結晶化します。
あなたも、この革命に参加しませんか。
スペシャルティコーヒー専門店へ行き、浅煎りの豆を選ぶ。
『コールドブリュー用に粗挽きで』と伝える。
それだけで、新しい世界が始まります。